Fedora23¶
11/4 日に fedora 23 がリリースされました. 早速試してみたので, その雑感をば.
目次
導入方法¶
最近の(確か 21 位から) fedora は 既存のバージョンからのアップグレードが簡単になっています. 基本的に以下の手順で更新は終了します.
$ sudo dnf update --refresh
$ sudo dnf install dnf-plugin-system-upgrade
$ sudo dnf system-upgrade download --releasever=23
$ sudo dnf system-upgrade reboot
なんということでしょう. これでOSのアップグレードは終了です.
- ちなみに 21 -> 22 の際に使用した fedup は削除された模様です.
注釈
上記方法でうまく行かない場合
fedora21 から 22 に上げた上で上記設定を行うとうまく行かない場合があります. 具体的には dnf-plugin-system-upgrade が入っているはずなのに dnf system-upgrade の段階で プラグインの読み込みに失敗する場合です.
その場合(多分,そのうち解決しますし, 公式で勧められている方法ではない ですが) 以下のようにすると, あるいは幸せになるかもしれません.
# rpm --import /etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-fedora-23-$(uname -i)
# dnf upgrade
# dnf clean all
# dnf --releasever=23 --setopt=deltarpm=false distro-sync
導入後¶
とりあえず,導入後に走らせておくべきコマンドです.
sudo rpm --rebuilddb
sudo dnf distro-sync --setopt=deltarpm=0
sudo dnf install rpmconf
sudo rpmconf -a
まず, 古い rpm のデータベースがあるのは気持ちが悪いので再構築させます.
二行目ではディストリビューションの同期を行い, バージョンの違いを回避させます. もし, プロキシ周りの何かがある場合, /etc/dnf/dnf.conf で設定が行えます.
rpmconf は .rpmnew, .rpmsave 及び .rpmorig を検索し, 現在のバージョンを保持するか, 古いバージョンを使うか, 差分を確認しマージするかを選択できます. ここまでの設定で, dnf 周りはとりあえず綺麗になるかと思います.
google chrome¶
クロームを使用している場合,再度インストールしておいたほうが安全かと思います.
sudo dnf remove google-chrome-\* && sudo dnf install google-chrome-[beta,stable,unstable]
Adobe Flash¶
flash に関しては基本的に 22 のものと同様で良さそうです.
Activate RPMFusion repo¶
sudo rpm -ivh http://download1.rpmfusion.org/free/fedora/rpmfusion-free-release-stable.noarch.rpm
気がついた点¶
以下, 私的に気がついた点を示します.
- 設定の詳細が詳しくなった
- アカウント設定が追加
- 日本語入力のデフォルトが andy から kkc に変更された
- dnf で入れた vim に + python がついたし iflua
fedora23 Tips¶
ここでは、 fedora23 を使用していて、気になったり調べたりしたことで、 どこに書くべきか悩んだことを記述します。
ibus-kkc で語彙登録¶
fedora23 を使ってみて、ようやく ibus 用のデフォルト IME が kkc であることに気がつきました。 そもそもこれ、形態素解析エンジン KAKASI のことなんですね(昔、単語の分かち書きをするときにお世話になった)。
基本使い勝手は悪くないと思います。 最初からかなり優秀(というか網羅的)な辞書を使っていますから。 でも、良くも悪くも辞書依存なので、時々、あれ?ということがあります。
で、そういう時に普通思いつく手段って、単語辞書作成じゃないですか? でも kkc にはそもそもユーザー辞書って存在しません。 ではどのように 読み仮名と漢字の対応を作成するかというと、
- なんとかして、最終的に変換したい漢字を入力
- alt + R
- 普通に読みを入力
- なぜか覚えている
- 漢字の優先順位も変換回数を覚えてくれていて、そこから考えるようです。
ある意味優秀すぎますが、やや、人類には早過ぎる気もしないでもないです。
rescue mode で起動する¶
Linux をいじっている宿命みたいなもので どうしても、設定でミスって gnome があれになる場合があります(特にオーディオ系)。 このようなときには、実は OS 自体は走っているわけで CUI 上で設定を修正すればよいわけです。 しかし、何故か私の環境の場合、rescue モードを選択しても GUI が起動してしまい、起動に失敗します。
- 多分 fedup 等でバージョンアップをしているので、この辺が反映されていないのでしょう。
このような際には以下の手順を踏みます。
PC を再起動
grub2の起動画面で “e” を打つ
- grub2の設定ファイルの画面に移行するので、Linux と書かれた行に、systemd.unit=rescue.target と記述
- この際、英字配列であるので注意
F10 で起動
JACK Audio Connection Kit¶
上記にも書いた通り、Linux のサウンド関係は結構複雑です。 ここでは JACK 周りの設定を記述していきます。
とりあえず以下の二つを導入しておく必要があります。 まず JACK 用のサウンドカードを指定してみましょう。
$cat /proc/asound/cards
0 [MID ]: HDA-Intel - HDA Intel MID
HDA Intel MID at 0xff87c000 irq 32
1 [DACHA200 ]: USB-Audio - DAC-HA200
ONKYO Corporation DAC-HA200 at usb-0000:00:1d.0-1.7, full speed
上記のコマンドで現在 PC が認識しているサウンドカードが一覧になります。 例えば私の場合、 USB-Audio のデバイスを接続していますので、 DACHA200 の表記があります。
デフォルトのままでもよいのですが、折角なので設定を書き換えてみます。 QjackCtl を起動し、設定から ‘Interface’ テキストボックスを選択します。 ここで先程確認したサウンドカードを選択し、保存をクリックします。
続いては PulseAudio を JACK と統合します。 PulseAudio は例えば Flash で音を再生する際などに使用します。
- あと pyAudio などを使用する際にも利用されますね。
上記設定を行う為には pulseaudio-module-jack が必要になります。 これを導入した後で、 /etc/pulse/default.pa を編集します。
$ sudo vim /etc/pulse/default.pa
このファイルの #load-module module-alsa-sink と書かれている行の下に以下の二行を追加します。
#load-module module-alsa-sink
load-module module-jack-sink
load-module module-jack-source
編集が修了したらば、PulseAudio を再起動します。これには以下のコマンドを使用します。
killall pulseaudio
gvim で日本語入力に困る¶
私個人は大の vimmer で vim がないと何もできません。 で日本語ドキュメントもよく書くわけで日本語固有モードを使用していました。 基本的に cui vim を使用しているのですが、web 系の記述には vimp のエディタを使用します。 こうするとデフォルトでは gvim が起動します。 で、この場合、gvim の設定はとくに何も自分では書いていなかったのですが、 デフォルトで set imdisable が設定されているようです。
このため日本語固有モードのコマンドがキャンセルされてしまい、一度 インサートモードから抜けると日本語入力ができなくなる問題に遭遇しました。 解決策としては ~/.gvimrc の上記設定をなくせばよいです。