Praat : ピッチの解析

Praat は何も音声のアノテーションツールに使えるだけでなく, 基本的な音響解析を行うことも可能です.

ただし,ここら辺の情報に関してパッと調べる限り,なかなか日本語で網羅的にまとめて ある資料がないようでしたので,かける範囲で記述していこうかと思います.

  • 基本的には公式のマニュアルを日本語化する形になるかと思います.

このページでは音響解析の中でも基本になるピッチ(正確には F0)の解析について記述します.

基本

まず,根本的な話としてピッチの解析を行うためには 音声ファイルを Praat に読み込んでおく必要があります.

オブジェクトウインドウ上に sound オブジェクトがあることを確認してください.

ここからピッチを解析していくわけですが,Praat の性質上2種類の解析方法があります. これはピッチの解析法というより,どのように音声の解析をおこなっていくのかという話です

  1. 音声ファイル全体のピッチを抽出し,何らかの解析を他のアプリケーションで行う
  2. アノテーションのようにとりあえず,TextGrid Editor 上で手動で色々見てみる

1 のやり方を前提にしている場合,オブジェクトウインドウ上で解析を行いたい sound オブジェクトを選択して色々やります.

一方,2 のやり方を前提にする場合,オブジェクトウインドウ上で解析を行いたい sound オブジェクトを選択し, ‘View & Edit’ を押し, TextGrid Editor 上で作業を行います.

音声ファイル全体のピッチを抽出する

TextGrid Editor 上でピッチを抽出する

基本的には TextGrid Editor のメニューボタンにある ‘Pitch’ から操作を行います. ここには以下のコマンドが入っています.

  • Show Pitch
  • Pitch setting
  • Advanced pitch setting
  • Pitch listing
  • Get pitch
  • Get minimum pitch
  • Get maximum pitch
  • Draw visible pitch contour...
  • Extract visible pitch contour